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Banksy(バンクシー)作品の意味と解説「Girl with Balloon」(風船と少女)

おそらく、バンクシーの作品として1番有名なのがこちらの「Girl with Balloon」こと「風船と少女」かもしれない。

「風船と少女」は「Girl and Balloon」や「Balloon Girl」または「Girl with Red Balloon」と呼ばれることもある。

テムズ川沿に描かれた最初の風船と少女

「Girl with Balloon」が最初に登場したのは2002年で、ロンドン南部のエリア「South Bank」のテムズ川沿いにある階段の壁に壁画として登場した。

空高く飛んで行くハート形の風船。その風船を捕まえようと手を伸ばす少女。その後ろには「THERE IS ALWAYS HOPE」(希望はいつもある。)という言葉が描かれている。

シンプルな表現なのに、作品について色んな解釈が拡がっていく。

作品としては「Girl with Balloon」は2004年、POWことPictures on Wallsからシルクスクリーン印刷で、サイン入り(Signed)が限定150枚、サインなし(Unsigned)が限定600枚の合計750枚が発売された。

風船の色が違うカラーバリエーション。オリジナルキャンバスなどなど、様々なバリエーションの「Girl with Balloon」が存在する。

ちなみに、こちらは風船の色がゴールドの「Girl with Balloon Gold」。

Girl with Balloon 作品の意味って何?

少女の手から離れる赤い風船、もしくは、空に飛んでいく風船を取ろうと手を伸ばす少女を描いた「Girl with Balloon」こと「風船と少女」。どこか、はかなげな少女の表情と、少女から離れていく赤い風船から、色んなメッセージが想像できる。

「Girl with Balloon」から派生した作品や事件

バンクシーの代表的作品「Girl with Balloon」の作品をベースに、新しい作品や、新しい事件・パフォーマンスが誕生している。

例えば、2005年のパレスチナで誕生したこちら….

Balloon Debate 2005

2005年、バンクシーは「Girl with Balloon」のデザインを変えた壁画「Balloon Debate」をパレスチナとイスラエルを隔てる分離壁に残した。

壁画には、たくさんの風船に掴まり、分離壁を越え、空高く飛んでいく少女の姿が描かれている。

この作品を残した後、バンクシーはこんな言葉を残している。

イスラエル政府はパレスチナ自治区を取り囲む壁を建設している。この分離壁はベルリンの壁より3倍も高く、完成すると全長700キロメートルにも及ぶ。これは、ロンドンからチューリッヒまでの距離と同じだ。この分離壁は、国際法上では違法で、パレスチナを世界一大きな刑務所に変えた。

– バンクシー

こちらのYoutube動画では、当時のバンクシーが「Balloon Debate」を描く様子を撮影している。

2014 Girl with Balloon シリアバージョン!

シリアの内戦勃発から3年経った2014年3月、バンクシーは「Girl with Balloon」の少女をシリア人の難民の少女に変えた作品を製作。

このシリア人少女の作品は SNSで#withsyria というハッシュタグと共にシリア内戦の犠牲者への支援を集めるキャンペーンのために拡散された。

この作品はパリのエッフェル塔やロンドンのトラファルガー広場など、世界の有名な観光地でプロジェクターで映し出された。

作品の発表に際して、バンクシーは自身の公式ウェブサイトでこんな声明を出している。

2011年3月6日、シリアの街ダルーアで、反権威主義のグラフィティーを描いたことで、15人の子供が逮捕され、拷問された。15人の子供が拘束されたことに対する抗議がシリア国内の暴動の勃発に繋がり、シリア国内の反乱が内戦へ発展し、930万人の市民が家を失った。

このキャンペーンには、英俳優のイドリス・エルバなども参加し、#WithSyriaのハッシュタグと共に、こんなYouTube動画も制作された。

2017 「Girl with Balloon」で英総選挙に介入?

英総選挙が行われた6月8日の翌日の2017年6月9日、バンクシーは赤い風船をユニオンジャックに変えた「Girl with Balloon」のリリースを発表。

こちらの限定エディション作品は完全に無料だが、作品の入手には1つだけ条件があった。

その条件とは、ノース・ブリストル、ブリストル・ウェスト、ノース・サマセット、ソーンベリー、キングスウッド、フィルトンこれら6つの選挙区に在住する有権者であること。

そして、応募条件は「保守党への反対票を投じたことを証明する投票用紙の写真をお送り頂ければ、後に無料の作品を郵送で送る」というものだった。

しかし、その数日後、バンクシーは自身の公式ウェブサイトで発売を予定していた作品画像と共に以下の声明を出した。

商品のリコール

「無料で作品を提供するなら、選挙結果を無効にします」と 英国選挙管理委員会から警告を受けました。なので、残念ですが、構想もよく練り切れてなく、法律的にもグレーなこのキャンペーンを中止することにしました。

ということで、ユニオンジャックの「Girl with Balloon」の発売は中止に終わった。

「Girl with Balloon」が英国民が1番好きな作品に…

同じく2017年の7月、サムスンが絵画のように壁に掛けられるサムスンの液晶テレビ「THE FRAME」の発売を記念してイギリス人2000人を対象に、イギリス人の作家の作品で1番好きな作品を選ぶ人気投票が行われた。

イギリスを代表する19世紀の風景画家、ジョン・コンステイブル「乾草の車」や ウィリアム・ターナーの「解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号」を抑え、バンクシーの「Girl with Balloon」が見事1位に選ばれた。

2018 「Girl with Balloon」が1.5億円で落札直後ズタズタに破壊

2018年10月5日、英大手オークションハウス「サザビーズ・ロンドン」でオークションが開催され、額装済みのオリジナルキャンバス作品「Girl with Balloon」がオークションに出品された。

こちらの「Girl with Balloon」は、この日のオークションの1番最後に出品された目玉作品で、約1億5千万円で落札直後、額縁に内蔵された、シュレッダーが作動し、1.5億円の作品がビリビリに破れた。

実際のオークション会場の様子は、こちらの動画からどうぞ!

この「Girl with Balloon」の破壊事件について詳しくはこちらのリンクから。

えっ!まじで? バンクシーの作品「GIRL WITH BALLOON」が1億5千万円で落札直後、シュレッダーでビリビリに??

世界中のメディアを通じて、この事件が拡散され、日本でもアートに興味のない人がバンクシーを知るようになった。この事件以降、バンクシー作品価格の上昇が加速していった。

これまで、風船と少女こと「Girl with Balloon」は形や描かれる媒体を変え、色んな場所で新しい作品が誕生してきた。

これからのバンクシーのアーティスト人生の中で、どんどん新しい「Girl with Balloon」が誕生していくだろう。また新しい「Girl with Balloon」が誕生したら、この記事でアップデートしていこうと思う。

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