Banksy(バンクシー)作品の意味と解説 「Laugh Now」

2022-04-14

バンクシーを象徴するお猿がメッセージの書いたボードを身に付けた作品「Laugh Now」の元になったのは、2002年イギリス南部の港町「ブライトン」のナイトクラブ「The Ocean Rooms nightclub」にコミッション作品として依頼され作られたこちらの作品だ。

Ten Monkeys

Banksy, Ten Monkeys

上の画像で見て頂いてもわかると思うが、人が前にたってもこの大きさで、縦107cm x 横604cmの横に長い作品だ。

ダーウィンの進化論をもじった、この「Ten Monkeys」には合計10匹の盲目のおサルが立っており、

その内の6匹が「Laugh Now, but one day We’ll be in Charge」(今は笑うがいいさ、しかし、いつか俺たちが取り仕切る時がくるさ。)と、ステンシルされたボードを首からぶらさげている。

残りの4匹が何も書かれていないボードをぶらさげているが、あえて余白を残したところにバンクシーが作品の鑑賞者に考えてほしかったところあるのかも知れない。

2003年発売、シルクスクリーン版「Laugh Now」

「Laugh Now」は2003年ロンドンでゲリラ的に開催された伝説のエキシビション「Turf War」でも展示され、2003年に、POWこと「Pictures on Walls」からエディション作品として発売された。

シルクスクリーン版エディション作品の「Laugh Now」はサイン入りが限定150枚で、エディション番号のみ(Unsigned)が限定600枚、合計750枚が発売された。

「Ten Monkeys」のメッセージを書いたボードをぶら下げている1匹のおサルさんを作品にしたのが、こちらの「Laugh Now」になっている。

下の動画が、これまで訪れた世界中のバンクシー展で展示されていたさまざまなおサルの作品を収めたYoutube動画だ。

バンクシーって誰?展で展示されていたLaugh Now

「Laugh Now」に描かれたおサル(チンパンジー?)が付けたサンドイッチボードに書かれている言葉は「Laugh Now, but one day we'll be in charge」だが、日本語に訳すと、「今は笑うがいいさ。しかし、いつか俺たちが管理する時が来るから」と、陰謀論的な意味深なメッセージになっている。

この言葉が実は未来に起こることの暗示なのか?

バンクシーの意見を代弁するおサル。バンクシーを象徴するおサルの作品。これから、どんな新しいおサルの作品誕生するのか楽しみだが、また新しい「Laugh Now」が誕生すれば、こちらのページをアップデートしようと思う。

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