バンクシー(Banksy)を象徴するおサルの作品「Monkey Queen」の意味と解説

2023-02-16

バンクシー作品を象徴するモチーフにはネズミ、スマイリー警官、スープ缶など沢山ある。もちろん、おサルのモチーフも忘れてはいけない。

この記事で紹介するのは、おサルをモチーフにした作品「Monkey Queen」だ。

「Monkey Queen」が最初に登場したのは2001年。バンクシーがジェイミー・リードと一緒に開催したエキシビション「Peace is tough」だ。

2001年 ジャイミー・リード x バンクシー のエキシビション「Peace is tough」

「Peace is tough」は2001年にスコットランド・グラスゴーの有名なクラブ「The Arches」で開催。しかし、当時の画像がほとんど残っていない。なので残念ながら、雑誌に載っていた写真での紹介になる。まず、上の右中央の赤丸をした作品が「Monkey Queen」のオリジナル作品だ。

バンクシーは当時まだ駆け出しの新人でジェイミー・リードの方がメインだった。一方、バンクシーは単なるサポート的な存在だった。

さて、上野の画像がオリジナル作品の「Monkey Queen」を拡大した画像だ。これはまた別のエキシビションで展示された時のもの。

ジェイミー・リード「God Save the Queen」へのオマージュ

ちなみに、ジェイミー・リードのこの「God Save the Queen」は、1977年5月に発売されたセックス・ピストルズのシングル曲「God Save the Queen」のカバーデザインで、パンクロックを象徴するデザインとしても有名だ。

例えば、2001年イギリスの有名音楽雑誌「Q」でアルバムジャケットデザイン100選の1位に選ばれたこともある。この作品はイギリス国民のみならず、世界中の人が知っている。そんな作品へのオマージュが「Monkey Queen」なのだ。

上と下の画像を見比べるとわかりやすいだろう。

2003年、シルクスクリーン版「Monkey Queen」が発売

[画面をタップして拡大]

次に紹介するのは「Monkey Queen」のエディション作品だ。

こちらはシルクスクリーン印刷でサイン入り(Signed)が限定150枚。サインなし(unsigned)が限定600枚。したがって、合計750枚がPOW(Pictures on Walls)から2003年に発売。作品のサイズは縦50cm x 横35cm。作品にはもちろんペストコントロールCOAも付属する。

この作品が発売された当時、販売元のPOWは作品について、こんなコメントを書いていた。

英国社会で最高の地位は才能や沢山の仕事によって得られたものではない。単純に出自の良さで与えられたものであるという事実を祝おう。女王陛下万歳!

実は「Monkey Queen」にはこんな逸話がある。英南西部、グロースターシャー州のニューウェントにある「Chill Out Zone」ユースクラブ(若者の遊び場)は「Monkey Queen」を飾っていた。

最初は、建物の中に展示していた。しかし、後にショーウィンドウに展示した所。「王室と英国の国旗に失礼だ」というクレームが来て大きな問題になった。女王の戴冠50周年記念の時は、政府から作品を取下げるように要請がきた。しかし、この事件で表現の自由を侵害していると問題になった。

「Monkey Queen」の意味とは

この作品はジェイミー・リード「God Save the Queen」へのオマージュ作品だ。もちろん、違う点がいくつかあるが。例えば、背景がユニオンジャックではなく、青白赤の的のようになっている。そして、エリザベス女王の顔が、おサルの顔に変わっている。

エリザベス女王は王室に生まれたから、女王になった。何かを成し遂げたからではない。

世の中は平等ではない。サルが女王になっても、誰でも結局変わらないんじゃないか。

と世の中の不平等について訴えたかったのかも知れない。あなたは、この作品についてどう思う?

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