2023年6月15日、バンクシーは自身の公式インスタに最新の個展の情報を公開しました。
この投稿で、バンクシーは14年ぶりの公式展「CUT & RUN」の開催を発表。
まずは、実際の投稿がこちら。
コメント欄には特に何も書かれていません。
ですが、唯一「Link in BIO=プロフィール欄にリンク」とだけ書かれています。
そのリンクを下の画像に貼ったので、画像をクリックすると、公式展のサイトに飛べます。
公式展 「CUT & RUN=カット アンド ラン」の詳細
最初に、開催場所はスコットランド・グラスゴーの美術館「Gallery of Modern Art, Glasgow(GOMA)」です。
次に、開催期間は2023年6月15日から8月28日まででした。
なぜか、週末だけは深夜も空いていて、朝9時から次の朝5時まで作品を楽しむことが可能でした。
チケット価格は 大人15ポンドで子供5がポンドです。学生・高齢者・低所得者などは10ポンドだけ。
そして、汚い言葉を使わず。大人のテーマも子供向けにしているので、子供連れの家族にもぴったり。
ちなみに、公式展は2009年にバンクシーが故郷ブリストルで開催した「Banksy vs Bristol Museum」以来、14年ぶりです。日本国内で開催されていたバンクシー展は、バンクシーは一切関与していない非公式展です。
公式展「CUT & RUN」をチラ見とチケットの購入方法
「CUT & RUN」の実際の展示内容は、ほとんど公開されていません。しかし、25年の紙仕事=25 years card labour. つまり、1998年から2023年までの25年間の間に生まれたステンシルが展示されることはわかっています。
実は、この公式展はスマホやカメラが持ち込み禁止です。そう、だから、ほとんど公式展の画像や映像が出回りません。なので、バンクシーは新たに、「CUT & RUN」の展示内容を紹介する5分23秒の動画を公式インスタで公開。
この動画はスコットランド出身の有名コメディアン「フランキー・ボイル」と若手「マッカーサー・ボイド」の2人が、展示作品についてコメントしながら、作品を紹介するガイド付きツアー形式になっています。
実際の動画がこちら。
(インスタより、Youtubeで見たいという方のために、Youtubeのリンクも貼っておきます。)
次に、こちらがメディア用に先行公開された公式展の一部です。
「Gallery of Modern Art, Glasgow(GOMA)」
まず、こちらは今回公式展が開催される美術館の外観。前に立っている銅像もバンクシーの作品です。
Love is in the Binのシュレッダーの仕組み
次に「Girl with Balloon」が約1.5億円で落札... その直後に作品をシュレッダーでビリビリに破ったシュレッダーの仕組みを解説しています。
約29億円の史上最高額で落札された「Love is in the Bin」について、詳しくはこちらの記事からどうぞ。
バンクシー ウクライナの新体操の選手
最後に上の画像は、2022年バンクシーがウクライナに作品を残した時のステンシルです。このウクライナの作品に関して、詳しくはこちらの記事から。
14年ぶりのバンクシー公式展をグラスゴーで見たい!という方は、このリンク先から、チケットの購入ができます。
手順としては、
- 希望の日時を選ぶ
- チケットタイプと購入枚数を選ぶ
- カードかペイパルで支払う。
これでチケットの購入は完了です。
ちなみに、グラスゴーの「GOMA」で開催された「CUT&RUN」は既に終了しています。
「CUT & RUN」の意味とは...
まずステンシルについて少し解説が必要です。
ストリートアートにおけるステンシルとは、自分が描きたい絵の形に切った型紙のこと。
バンクシーが大成功を収めれたのもステンシルという技法のおかげです。なぜなら、ステンシル(型紙)の上からスプレーペイントすることで、短時間で作品を完成させることができるからです。
まず型紙をナイフでカット(CUT)、描きたい形のステンシルを作ります。そして、作品を残したい壁や場所に、ステンシルの上からスプレーペイントして、絵を残す。最後に、警察に捕まらないように逃げる(RUN)する。
「CUT & RUN」とは、ステンシルをCUT=カット、作品をスプレーしてから警察からRUN=逃げる...
そう、バンクシーのアーティスト活動そのものを表しているんです。
バンクシーからのメッセージ
公式展の特設サイトの最後には、こんなメッセージが残されています。
長年の間、器物損壊罪の証拠として使われるのを心配して、これらのステンシル(型紙)を隠し続けてきた。でも、もうそんな心配する必要もなくなったと思う。だから、このステンシル達をアート作品としてギャラリーに展示する。どっちの方が重い犯罪かわからないけどね。。。
– Banksy(バンクシー)
https://cutandrun.co.uk
壁への落書き=違法行為に使ってきたステンシルを集めて、エキシビションを開く。バンクシーらしい国家権力への反抗なのかもしれません。
なぜ、写真撮影が禁止?
この公式展では写真撮影が禁止になっています。
会場にはスマホの持ち込みも禁止になっていて、会場に入る前に預けないといけません。
会場にいるスタッフがポラロイドカメラで記念写真を無料で撮ってくれるそうだが、自分が好きな作品の画像は撮れません。
「公共の壁へ落書き」という違法行為に使ったステンシルを公開すると法的にトラブルが起こる可能性もある...というのも写真撮影禁止の理由の1つかもしれません。
もしくは、写真や動画の撮影を忘れて、作品に没頭して欲しい... ということかもしれません。
「CUT&RUN」次の開催候補地を募集!
2023年8月28日、スコットランド・グラスゴー「GOMA」で開催されたバンクシー公式展が終了。
しかし、バンクシーは特設サイトにこんなメッセージを残している。下の文章はすべて、バンクシーのメッセージを翻訳したものです。
ありがとうグラスゴー!最高だった。僕らはこの公式展の次の開催場所を探している。でも、どこが良いかわからない?君たちの希望の場所はある?
次の公式展を開催する場所に、良い場所があればメールしてほしい。もちろん、写真を添えるのも忘れないで。特定のロケーションや会場を指定してくれるのが理想的。「イランに来て!」みたいな抽象的な回答はやめてほしい。
ありがとう。メールはこちらまで → venues@cutandrun.co.uk
今の所、「CUT&RUN」の次の開催地は決まっていない。しかし、もしあなたが日本の候補地をバンクシーに送れば、バンクシーの公式展が日本で開催されるかもしれません。
ちなみに、指定の応募方法はないですが、
- 開催を希望する国と街の名前。
- 美術館やイベントスペースなど具体的な会場名。
- その会場の写真
- なぜ、その候補地がいいのか簡単な理由。
以上この4つを簡潔に書けば、応募内容としては十分でしょう。もちろん、英語で書くべきだが、英語が苦手なら、DeepLやGoogle翻訳を使えば簡単です。