バンクシー展【公認】

Banksy 世界進出直前、エキシビション「Barely Legal」2006

2017-09-11

[mks_icon icon="fa-clock-o" color="#7c7c7c" type="fa"] Original : 2017/09/11

2006年9/15(金) からの3日間、ロサンゼルスにある大きな倉庫で Banksy (バンクシー) はアメリカでは初となる、大型規模のエキシビション「Barely Legal」を開催しました。

 

37歳のインド像 'Tai'

Banksyはこのエキシビションで、赤に金色の花柄を全身にスプレーペイントしたインド象の「Tai」を展示しました。

生きた像にスプレーペイントをして展示したことで、当局から激しい非難を浴び、物議を醸しましたが、エキシビションのタイトル「Barely Legal (辛うじて合法)」が示すように、LAの動物愛護団体へ事前に像にスプレーペイントして展示する許可は取っていたので、結果的に大きな問題へは発展しませんでした。

Banksy (バンクシー) のこれまでをつぶさに見てきていない人にとっては一見、炎上商法に映るかもしれませんが、なにも物議をかもすことが目的ではなくて、“Elephant in the room(部屋に像がいる)” という英語の慣用表現は「問題があっても、誰もその問題について触れようとしない」という意味で、Banksyは像を部屋に展示することで、「世界に貧困があるとわかっているのに、多くの人が何も行動を起こさない」状況に対して、メッセージを投げかける手段としています。

 

一見、古典的な作品もバンクシーの手にかかれば、、、

 

「David with Bullet Proof Vest 」と他3作品

 

Barely Legalの会場で配布された↓のフライヤーにはこんな風に書かれています。

 

「Barely Legal」のフライヤー

人は見て見ぬ振りをする
私たちが話し合おうとしない問題がある。

事実、人の人生がこれ以上フェアになる事はない。

ー世界では、17億人もの人が清潔で安全な水を飲むことができず、
ー20億人の人がその日の生活もままならない貧困ラインを下回る収入で暮らしています。
なのに、アートショーを訪れ、この世界がいかに悪いか語りながらも、それに対して何の行動も取ろうとしない”あほな連中”によって、病気になる人が毎日何百人もいます。

 

ワイン一杯無料でいかかですか...?

 

トラックにそのままスプレーした作品「Swat Van」

 

エキシビション会場では、アメリカの有名なプリントハウス「Modern Multiples」によって印刷された6種類の作品、「Grannies」「Destroy Capitalism」「Applause」「Sale Ends」「Trolley Hunters」「Morons」 それぞれ100枚の限定エディション作品が発売されました。

会場で発売された6作品

 

横が5メートル以上もある「Flag Silver」キャンバス

The Art of Banksy(アムステルダム)でも見ることができました。

 

「Guantanamo Bay」

 

所狭しと並んだ、Banksyのキャンバス作品たち

 

「Sweeping it under The Carpet」

 

エディション作品にもなった「Sale Ends」

 

こちらもエディション作品になった「Applause」

エキシビションのオープニング・パーティーには、ブラット・ピットやアンジェリーナ・ジョリー、ジュード・ローなど、ハリウッド俳優たちも駆け付けました。

過激な展示や作品が話題を呼び、世界中のメディアがこのエキシビションについて取り上げたことで「Barely Legal」はBanksyのアメリカ進出 、そして世界中に「Banksy」というアーティストの名を知らしめたエキシビションとなりました。

ここからBanksyの快進撃が始まりました。

 

BBCが「Barely Legal」を取り上げた当時の映像

BBC「Barely Legal」

 

「Barely Legal」の会場内で実際に販売された
Banksy作品の一部はこちらから購入できます。

Banksyの作品達

 

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