バンクシー作品解説と販売

Banksy(バンクシー)作品の意味と解説 「Laugh Now」

2022-04-14

バンクシー作品を代表するモチーフと言えばおサル... または、チンパンジーでしょう。ここで紹介する「Laugh Now」はそのおサルの作品の中で人気TOP5に入ります。

「Laugh Now」が一番最初に登場したのは2000年。バンクシーがロンドン「Rivington Street」で開催した野外エキシビションでトンネルの壁に描かれました。おサルの頭に宇宙人のアンテナのようなものが付いています。

そして、エディション作品の「Laugh Now」の元になったのは、2002年イギリス南部の港町「ブライトン」のナイトクラブ「The Ocean Rooms nightclub」にコミッション作品として依頼された下の画像の作品です。

ちなみにこちらは、2017年にアムステルダムの「Moco Museuem」で展示されていた時のものです。

バンクシー Ten Monkeys

Banksy, Ten Monkeys

サイズは縦107cm x 横604cmと横に長い作品です。上の画像で見るとわかるように、人が前にたってもこの長さは圧巻でした。

バンクシー「Laugh Now」の意味とは...

ダーウィンの進化論をもじった「Ten Monkeys」には合計10匹の盲目のおサルが立っています。

その内の6匹が「Laugh Now, but one day We’ll be in Charge」今は笑うがいいさ、しかし、いつか俺たちが取り仕切る時がくるさ... というステンシルされたボードを首からぶらさげています。そして、残りの4匹がぶらさげているボードには何も書かれていません。

やはり、あえて余白を残したところにバンクシーが鑑賞者に考えてほしかったところがあるのでしょう。

このボードはなぜ余白なのか... そして、どんなメッセージが書かれるはずだったのか....何かを予言しているのか? また、不吉な未来はまだ変えられる...ということなのか... 部屋中に拡がる作品を楽しむ時間は最高のものでした。

この情報過多の時代に、一瞬で作品を理解でき、内容を吟味できる... シンプルだけど深みのある作品は情報過多の時代にぴったりです。

2003年発売、エディション作品「Laugh Now」

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「Laugh Now」は2003年、ロンドンでゲリラ開催された伝説のエキシビション「Turf War」で展示。そして、2003年に、POWこと「Pictures on Walls」からエディション作品として発売されました。

*POWとは2003年にバンクシーを中心に設立されたギャラリーのこと。

サイン入りが限定150枚。エディション番号のみ(Unsigned)が限定600枚。そして、合計750枚が発売されました。

「Ten Monkeys」のメッセージを書いたボードをぶら下げている1匹のおサルさんを切り取り1枚の作品にしたのが、こちらの「Laugh Now」です。

下の動画がバンクシーのおサル作品をまとめた動画です。これまで訪れた世界中のバンクシー展で展示されていたおサルの作品を紹介しています。2分なので、文章よりは、動画が良いという方にはオススメ。

バンクシーって誰?展で展示されたLaugh Now

「Laugh Now」に描かれたおサル(チンパンジー?)が付けたサンドイッチボードに書かれている言葉は「Laugh Now, but one day we'll be in charge」となっています。そして、これは日本語に訳すと、「今は笑うがいいさ。しかし、いつか俺たちが管理する時が来るから」と、陰謀論的な意味深なメッセージになっています。

この言葉が実は未来に起こることの暗示なのか?それとも、ただの思い付きなのか...

バンクシーの意見を代弁するおサル。バンクシーを象徴するおサルの作品。これから、どんな新しいおサルの作品誕生するのか楽しみです。そして、また新しい「Laugh Now」が誕生すれば、こちらのページで紹介します。

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