「Rude Copper」が発売されたのは2002年。実はこれがバンクシーが最初に発売したデビュー作品って知ってましたか?
他のストリートアーティストと共にバンクシーが設立したオンラインギャラリーの「POW」こと「Pictures on Walls」の設立前にこの作品が発売されているので、インディーズ作品とも呼べます。
なお、作品を発売したのはバンクシーの元代理人のスティーブ・ラザリデスです。
作品の発売当時はまだギャラリースペースありま線でした。なので、ラザリデスは車のトランクから作品を販売していました。しかも、当時の販売価格は40ポンド。現在の日本円にして、たった8000円程度です。
現在の大体の相場と比べると、当時から300倍以上も価格が上がっています。
Rude Copperに描かれたのは...
英国の伝統的なカストディアン・ヘルメットを被った警官。そして、その警官は中指を立て、こちらを睨みながら挑発しています。顔を一部がヘルメットの影で隠れています。
本来は規律正しく、市民を守るべきなのが警察官です。しかし、作品では高圧的で威圧的な姿で描かれています。
エディション作品「Rude Copper」
アーティスト: Banksy / バンクシー
タイトル: Rude Copper
技法: シルクスクリーン
制作年: 2002
サイズ: 縦 700mm × 横 500mm
エディション: サインあり 50、サインなし 250
COA: あり
また、上のモノクロバージョン以外にも、背景にスプレーペイントを施したもの。「Anarchy」とタギングされたものもあります。
Banksy「Rude Copper」の意味とは
2000年、英国ではテロリズム法が制定されました。そして、この法律により、警察官の一般市民への職務質問が強化され、警察の権限が強くなり過ぎた事が社会問題となっていました。
警察官の顔の一部が影で隠されてるように、裏の部分があるのかも知れません。作品では、本来は市民の安全を守るべき警察ですが、組織的権力や警察官には注意しないといけないと警告しているのかも知れません。または、シンプルに普段、街の壁に違法な作品を残し、警察から逃げるバンクシーが警察官を逆に挑発しているのでしょうか。
作品の発売当時、アーティストとして特別に技があったり、表現力が高かったわけではありませんが、2002年当時、この作品を見て、ここまで有名なアーティストになると誰が想像できたでしょうか。
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