バンクシー作品購入前に知っておくべき大切なこと

バンクシーの公式作品集 実はこれだけって知ってた?

2023-03-17

バンクシーのエキシビション(展覧会)、世界中のあちこちで開催されてきたけれど、実はバンクシー公式じゃないものばかり。だからどうだというわけじゃないけど、ここではバンクシー公認とされている作品集を集めてみました。

バンクシーのエキシビション(展覧会)を訪れると、会場では数々の作品集が販売されています。これらの作品集には、バンクシーのストリートアート(グラフィティアート)やエディション作品が掲載されていて、エキシビション(展覧会)によっては見ごたえ読みごたえのあるものも見かけます。

でも、ちょっと待ってください。バンクシー公式のエキシビション(展覧会)って意外と少ないってこと、ご存知でしたか?

日本でも「バンクシーって誰?展」や「バンクシー展 天才か反逆者か」が大都市で開催されていましたが、バンクシー公認とされているエキシビションは、

Existencilism(2002年)、Turf War(2003年)、Crude Oils(2005年)、Barely Legal(2006年)、The Village Pet Store and Charcoal Grill(2008年)、Banksy vs Bristol Museum(2009年)、Cut and Run(2023年)で、エキシビションではないけれどもバンクシーの意向が色濃く反映されているものにDismaland(2015)や Can's Festival、The Walled off Hotel(2017年から)が含まれます。

この記事ではバンクシー本人が公式としている公式本(作品集)5冊をピックアップしてご紹介していきます。

バンクシー公認の作品集

初の公式本はこれ↓

Banging Your Head Against a Brick Wall(2001年)

blank

バンクシーの初の公式本「Banging Your Head Against a Brick Wall」は2001年に発売。作品集のサイズはA6サイズ(105mm x 148mm)で全56ページ。発売当初の価格は約5ポンドでした。

この作品集は大手出版社が関わっていない自費出版のような形で販売され既に絶版となっているため、もしこの作品集を手に入れたいなら今のところプレミア価格で購入するしかありません。

Existencilism Book(2002年)

バンクシー第2冊目の公式作品集「Existencilism」。これもA6サイズで2002年5月に発売。

バンクシーが初めてアメリカで単独開催したエキシビション「Existencilism」が2002年6月にロサンゼルス「 Frank Sosa’s 33⅓ Gallery 」で開催されており、それと同名の作品集です。この作品集も現在は絶版となっており、もしこの作品集を手に入れたいなら、今のところプレミア価格で購入するしかなさそうです。かなり昔にKindle版でも見かけましたが、今現在は見当たりません。

Cut it Out(2004年)

バンクシー3冊目の公式作品集「Cut it Out」は2004年12月に発売。こちらも前作品集同様、A6サイズで全52ページ構成です。

バンクシーを象徴する有名どころの作品をフルカラーで掲載しており、2003年にバンクシーがロンドン・テート美術館に無断で作品を展示した時の作品も集録され、バンクシーのグラフィティアート(ストリートアート)の本質を捉えています。

この3冊目の作品集も既に絶版となっていますので、購入したい方はプレミア価格でご購入ください。

そして、一度はぜひ手にとってご覧になっていただきたい作品集がこちら↓

Wall and Piece(2005年)

2005年11月に発売されたバンクシー4冊目の公式作品集「Wall and Piece」の表紙になっている作品は「Love is in the Air」です。この作品を知った当時、怒りの表現の仕方を「火炎瓶」から「花束」へ変えてみたら世界は平和への道を歩み始めるんだろうなと感じたものです。その力強いメッセージと斬新な表現は多くの人たちの心に「何か」を残していく作品となりました。

この作品集が大手書店で取り扱われるようになったことで、バンクシーがストリートに残してきたものが単なる落書きレベルに終わらず、その界隈から飛び出し、世界中のグラフィティアート、ストリートアートファンの心を魅了する作品集として世界中に受け入れられた、バンクシーの世界的な人気を確約したような一冊です。

巻末に、「俺のことを好きだと言う人もいれば、嫌いだと言う人もいるし、まったく気にも留めない人もいる」という言葉と共にバンクシーが自らモザイク処理をした、いわゆるプロフィール写真が掲載されています。

バンクシーのアートテロ活動における初期頃のストリートアート(グラフィティアート)とエディション作品を網羅したこの本は、バンクシーの世界を感じたい人にとっての必携の一冊になっています。

英語版を購入したい方はこちら

blank
created by Rinker
Century

日本語版を購入したい方はこちら

CUT & RUN(2023年)

2023年に新しい公式の作品集(アートブック)が加わりました。公式エキシビション「CUT & RUN」の会場限定で販売されたものです。現在、提携ギャラリーのノイズキングで販売しています。

ノイズキング
Banksy「CUT & RUN」公式ポスターセット

映画 Exit Through the Gift Shop(2010年)

blank

最後に公式の作品集(アートブック)とは別に、こちらも見逃してはいけません。

バンクシーのファンなら絶対にチェックすべきなのが、映画「Exit through the Gift Shop」です。これ、実はバンクシーが監督として直接関わった映画で、もしかするとバンクシーのキャリアで唯一の映画作品になるかも知れません。2010年に公開されたこの映画は、ストリートアートを追った映画としては異例のヒット作で、アカデミー賞にもノミネートされることになりました。

ネタバレ注意!

ここからはネタバレ注意。映画のストーリーは、LAで古着屋を営むフランス人、ティエリー・グエッタ(Thierry Guetta)が主人公。彼の趣味は動画撮影で、いとこでストリート・アーティストの「スペース・インベーダー(Space Invader)」を撮影し始めたことから、ストリート・アートの世界にどんどんハマっていきます。いろんなストリート・アーティストたちとの出会いを経て、なんと最終的には自分自身が有名なストリートアーティスト「Mr. Brainwash」になるまでを追っています。

この映画、バンクシーのファンなら見逃せない一作になる予感。レンタルで見るもよし、コレクションとして持つもよし、バンクシーの世界観を映画で体験できるチャンスです!

DVDを買って家に保管しておきたい方はこちら

-バンクシー作品購入前に知っておくべき大切なこと
-, ,

blank