バンクシー作品を購入する前に知るべき5つのポイント こんな販売者は危険...

2023-09-21

この記事では、これからバンクシー作品を購入したい! という人のために、作品購入前に知るべき5つのポイントを紹介したい。さらに、「もしバンクシーの販売者がこんなことを言っていたら危険」という点も同時に書いておきたい。

まずは、ペストコントロールについて。

1.Pest Control(ペストコントロール)とは

2008年、イギリス国内や欧米では、バンクシーの大ブームが起きていた。そして、ブームに乗じて、バンクシー作品の偽物が多く出回った。さらに、その偽物を高額で掴まされる被害者が多発。

そういった経緯もあり、バンクシーは『罪の無いコレクター達が大金をはたいてまで、偽物を摑まされないように』と、2008年に元POWのスタッフを引き連れペストコントロールを設立。

また、ストリートで描いたもの以外の「ペーパー作品」「キャンバス」「スカルプチャー」などに関わる真偽を確かめ、認証、保証するのがペストコントロールのが役割だ。

統一感がなかった初期の作品

初期の頃、バンクシーの作品はいろんな面において、統一されていなかった。2000年代前半、僕らがPOWから直接卸売りしていた頃の話。

同じタイトルの作品でも、エディションナンバーが左側に入っていたり... 右側に入っていたり...

また、肝心のエンボススタンプも、Banksyへの注目度が高くなっていく中で(途中から)押されるようになった... なので、当時、エンボススタンプが入っていない方の作品を購入した人から「これは本物ですか?」というような問い合わせがよくあった。

僕らがPOWから直接、購入していた作品なので間違いなく正真正銘の本物だ。ということはわかっていたし、そうお伝えしていたが、信じる人もいれば、日本の常識の範疇で考えるとどうしても信じられない、、、と疑う人もいた。

『100%本物』と確信して安心して購入できるシステムを構築してほしい。そういう購入する側の気持ちを受けて設立されたのがこのPest Control (ペストコントロール) なのだ。

COA(真贋証明書)とは...

すでにご存知の方も多いかもしれない。しかし、ここで改めて説明しておきたい。

本物と認められたBanksy (バンクシー) のエディション作品には、Banksyが設立した唯一の認証機関、Pest Control (ペストコントロール) が発行するCOACertificate of Authenticity)が付属される。

ただし、COABanksyの名が世界中に知られ始めて以降発行されるようになったため、厳密に言えば、POWから購入しても、一緒にCOAが発行されていない作品も存在する。

その場合、Pest Controlへ申請し、確認が取れるとCOAを発行して貰える。しかし、作品の所有者が過去に複数人いた場合、確認を取るのが難しくなるため、直接、作品をPest Controlへ郵送して、直にチェックしてもらう場合もある。

バンクシー自信もペストコントロールでこんなことを書いている。

バンクシー作品を購入する場合は、ペストコントロール発行のCOAが付属することが絶対条件。

2.作品の技法

まず、ペーパー作品に使われている技法は、主にシルクスクリーン印刷だ。

「シルクスクリーンは、孔版画(こうはんが)技法の一種であり、インクが通過する穴と、インクが通過しないところを作ることで版画の「版」を製版し、印刷する技法である。」と、説明されることが多いが、皆さんに馴染みがあるもので例えると、シルクスクリーン印刷の仕組みは『プリントゴッコ』と同じ。

毎年末、年賀状制作の時期がくるとデザインを転写して、インクを版にのせて、、、と活躍していたあのプリントゴッコ。今の30代より下の人は今ひとつピンとこないかも知れない...。

他には「オイル & エマルジョン」「アクリル & スプレー」で描かれているものもある。

3.作品の制作年

同じタイトルの作品でも制作年が違う??

2002、2003年から、バンクシーの作品を定期的、また、多数扱ってきた。だからこそ言えることだが、同じタイトルの作品でも作品に書き込まれている制作年が違う場合がある。

一般的に、作品が仕上がった時点で、全ての枚数にアーティストはサインやエディションナンバーを入れていくのだろう、と思われるかも知れませんが、必ずしもバンクシーはそうではないよう。なので、作品の中には「制作年」を見る限り、作品を出荷する段階で書き込んだのだな、とわかる作品も実際にPOWから購入した作品の中に存在した。

なので、必ずしも、タイトルと制作年が全て一致する、と言うわけでもない。おそらく初めから、ここまで成功するとは、思っていなかったため、初期の頃は少し統一感がないのだ。

4.エディションナンバー

「1/500」など、分母の数でエディション数を表す。

ざっくり説明すると、その作品が世に出回る枚数を示す。

『エディション:500』と表示されていれば、世に出回る作品枚数は、500枚ということ。

別に、AP(アーティスト・プルーフの略)というのも存在する。

アーティスト自身やギャラリーが個人的にとっておくための作品だったり、テストプリントといった、作品になる前のテスト段階のものが出回ることもある。

参考:"レアすぎる" バンクシーの初期頃作品 & テストプリントから、ケイトモスのポスターまで。

5.サイン

エディションナンバーのみ(Unsigned)

バンクシーによるサインは入っていなくて、エディションナンバーだけが入っているもの。

サイン & エディションナンバー入り(Signed)

バンクシーによるサインが入っていて、尚且つ、エディションナンバーも入っているものをいう。

バンクシー作品 こんな販売者に気をつけろ!

まずお伝えしたいのは、これはペストコントロールに直接問い合わせて聞いたことであること。なので、他の第三者が勝手に言っていることではなく、バンクシー本人の意見・考えとして受け取ってほしい。

バンクシー作品の販売者がこの2つに当てはまる作品を販売していた時は、絶対に注意してほしい。

  1. ディズマランド フリーアート
  2. ペストコントロール以外が発行したCOA付き

まず、1つ目はディズマランド関連のダンボール作品やフリーアートなる作品がネット上にはなぜか多く出回っている。が、これは、ペストコントロールに問い合わせ結果、そんなものは存在しない...という回答をもらった。

次に、ペストコントロール以外のCOAが付属する作品について... これはバンクシー自身がこういう作品には手を出すな! とバンクシー自身が語っている。なので、こういった作品を見つけた場合は、バンクシーの本物の作品として購入はオススメしない。

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