2020年7月2日、老舗オークションハウス「フィリップス・ニューヨーク」でイブニング・オークションが開催された。
そこで、2004年に製作されたBanksy(バンクシー)のオリジナルキャンバス作品「Monkey Poison」が出品。
2018年頃までは、バンクシーのオリジナル作品がオークションに出品されても、落札額は数千万円程度で、1億円(100万ドル)を越える事はほとんどなかった。
しかし、今回のオークションでは、、、
およそ2億1400万円(=200万ドル)、史上3番目の最高額で落札(2020年8月時点)
「Monkey Poison」の予想落札額が$1,800,000 - $2,500,000(およそ1.9億~2.6億円)とかなりの高額だったので、オークション前から、コレクターの間では評判になっていた。
実際にオークションが開催されると、200万ドル、日本円にしておよそ2億1400万円で落札。
全て英語だが、こちらの動画で、色んな角度から「Monkey Poison」の作品とその解説が観れる。
作品の詳細はこちら
Monkey Poison 2004
- タイトル: Monkey Poison
- 制作年: 2004年
- サイズ:61cm x 91.4cm (額装時)
- 技法:油彩&スプレーペイント on キャンバス.
- サイン:あり
- Pest ControlのCOA付き
作品のベースとなる絵画は、19世紀のもので、バンクシーがどこかで見つけてきた既存の作品だ。
ベースとなる絵画には19世期当時の牧歌的な生活の美しさや理想的な幸せな生活の姿が描かれている。
バンクシーは、この絵画の上にガソリン(社会の毒)をがぶ飲みするおサルさんを上書きしている。
解釈は一人一人違うと思うが、大量にガソリンを燃やして車を走らせ、プラスチックの袋やプラスチックボトルを大量に消費する2004年当時の大量消費社会を皮肉っているのだろうか、
いつもバンクシー 作品のように色んな見方ができる作品だ。
これからバンクシーのオリジナル作品はどうなるのか?
冒頭でも説明したように、これまでのバンクシーのオリジナル作品がオークションで1億円以上で落札されることはほとんどなかった。
正直、約2億1400万円で落札された「Monkey Poison」が、「Girl with Balloon」や「Love is in the Air」のように特別に人気のあった作品かというと、そうでもない。
2018年以降、加速するバンクシー人気
2018年、約1.5億円で作品が落札直後、額縁に内蔵されたシュレッダーでビリビリに破壊された衝撃的な事件や、2019年に13億円越えの過去最高額で落札されたチンパンジーの議会以降、世界中で、バンクシーの人気がうなぎ上りで高まっている。
ほんの数年前まで100万人台だったバンクシーの公式インスタグラムのフォロワーは、既に、1000万人を超えてしまった。(2020年8月時点)
そして、ここ1−2ヶ月の間、コロナの自粛緩和の流れとともに、まるでコロナ禍でたまったストレスを発散させるかのように、世界中でバンクシーの作品が売れまくり、バンクシー作品の価格が急激に上昇している。
こういった背景もあり、世界中で高まるバンクシー人気を反映して、そこまで特別に人気があるわけではない今回の作品「Monkey Poison」が2億円以上で落札されたということだ。
今のバンクシー人気の勢いを考えると、これからもバンクシー作品の高額落札額ランキングはどんどん塗り替えられて行きそうだ。
2018年くらいからずっと言い続けているが、もし、バンクシー作品を買って飾りたい思うなら、なるべく早めに購入するのがお得だ。
P.S. ちなみに、最新のBANKSY高額作品ランキング ベスト5はこちらから確認できる→バンクシー作品の最高落札額は? BANKSY高額作品ランキング ベスト5