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バンクシー グラストンベリー2024で難民ゴムボートの新作を発表

2024-07-01

2024年6月28日、世界最高峰のロック・フェスティバル「グラストンベリー・フェスティバル」がイギリスで開催。

このフェスティバルで英国の人気ロックバンド「 アイドルズ(Idles)」が演奏中にバンクシーの作品らしきゴムボートが登場。ファンの間では、あれバンクシーの作品じゃないの...?と話題になっていました。

そして、2日後の6月30日、バンクシーは自身の公式インスタに動画を投稿。Banksyはこのゴムボートが自身の新作であることを認めました。

実際の投稿がこちら。

こちらの動画はアイドルズが「Danny Nedelco」を演奏している映像です。何千人もの聴衆の頭上で異様な難民ゴムボートがクラウドサーフしています。これがバンクシーの新作です。

この新作はゴムボートで作られています。 そして、ライフジャケットを付けた難民の人形がボートの上に所狭しと乗っています。また フェスの観客が頭上のゴムボートを押し上げクラウドサーフさせることで、群衆の海を難民ボートが彷徨うようにも見えます。

もしくは、難民が波に揺られドーバー海峡を渡り、イギリスを目指す姿を表現しているのかもしれません。

グラストンベリー2日目にもバンクシー新作が登場

こちらは、グラストンベリー2日目の動画です。英国の女性ラッパー「リトル・シムズ」の曲「Gorilla」の演奏中に、ゴムボートに乗った難民の作品が登場します。上の動画の2分22秒から、ちょこっと登場します。

なぜ「Danny Nedelco」の演奏中にバンクシーの新作が登場したのか?

インスタ動画にもあるように、バンクシーが新作を投下したのは、アイドルズ「Danny Nedelco」の演奏中でした。

しかし、BBCのインタビューによると、アイドルズはバンクシーの新作については演奏が始まるまで一切知らなかったそうです。

ちなみに「Danny Nedelco」の歌詞は移民政策を非難し、団結と共感を求める内容です。これまで色んな作品を通じて、移民や難民に対して友好的な立場を取ってきたバンクシーは、移民を称賛する歌詞の「Danny Nedelco」を選んだのでしょう。

過去には難民支援の船を寄付したこともありました。また、難民や移民を擁護する作品を定期的に発表しています。なので、バンクシー自身が移民の家庭に生まれたか。もしくは、奥さんや家族、親しい友人が移民なのかも知れません。

英国は今、難民・移民問題で大きく揺れています。そして、今年4月に英スナク政権は不法移民をルワンダに強制移送する法案を議会で可決させました。また、今年のグラストンベリーのテーマは移民でした。

なので、このタイミングでバンクシーがあの新作を出したのも納得です。

英 副首相はBanksyの新作に反対?

もちろん、移民・難民に対しては色んな意見があります。英 副首相「オリバー・ダウデン」は、こう話しています。

犯罪組織によって小さなゴムボートに押し込まれた難民の大人や子供は、燃料も半分しか積まれず、イギリス海峡の途中で燃料が切れ、命の危険を犯しています。グラストンベリーでこのような自体を冗談混じりで取り扱うのはよくありません。

バンクシーの新作を含む、今年のグラストンベリーの状況には悲しくなると話しています。

ちなみに、こちらがアイドルズ「Danny Nedelco」ライブ映像です。興味のある方はご覧下さい。

2019年にもバンクシーはグラストンベリーに乱入?

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バンクシーがグラストンベリーに参加したのは今年だけではありません。実は2019年にも、当時若干25歳でグラストンベリーのトリを務めた、英国人ラッパー「Stormzy(ストームジー)」に、お手製の防刃チョッキを着させています。

詳しくはこちらの記事でどうぞ。バンクシー 新作を引っさげてグラストンベリーに乱入?

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