2018-12-21 公開 2019-01-23 更新
2017年のクリスマス頃には Banksy(バンクシー)のドキュメンタリー番組「The Alternativity」がイギリス国営放送 BBC2で放送されていました。
今年もまた、何かあるんじゃないかな?と期待していたところ、12月20日未明、Banksy(バンクシー)は自身の公式インスタグラムにこんな動画を投稿。
バンクシー公式インスタグラムには Season's Greetings(=クリスマスおめでとう)と一言だけ。こういうところがバンクシーだな、と思いながら動画をタップすると.....
アップされた動画には、「スノーフレイク、スノーフレイク〜♫」とかわいい子供の歌声と共に空から降る雪、ソリ、そして、両腕を大きく広げ、口を大きく開けて、空から降ってくる雪を食べようとはしゃぐ少年が.....。
そして、カメラは壁の角をまたいで逆サイドへ移動します。
そこには産業用のゴミ箱と、燃え上がる火。
バンクシーが残したグラフィティ(Graffiti)の向こうには大きな煙突。
少年が雪だと思って無邪気に食べようとしていたのは、実は、産業廃棄物を燃やした灰だった... のです。。。
バンクシーがこの作品を残した場所は....
バンクシーが作品を残してきたのは、イギリス最大の製鉄所があるウェールズの工業団地ポート・タルボットにあるガレージの壁。
ポート・タルボットは近年、100年以上も続いてきた製鉄所を存続するかしないかで、激しい議論が交わされてきた話題の街で、イギリスの大手一般紙「ガーディアン」の記事によると、ポート・タルボットの住民 ギャリー・オーウェンさんは、Banksyにインスタグラムでこんなメッセージを送ったそうです。
ポート・タルボットに作品を描いてくれないか? 製鉄所が毎日、排出する粉塵が凄くて、地元住民はひどく困っているんだ... 。ガスマスクを付けたカモメなんていいんじゃないかな...笑
https://www.theguardian.com/uk-news/2018/dec/23/banksy-artwork-in-port-talbot-targeted-by-suspected-attacker
バンクシーからのクリスマスプレゼント
Banksy(バンクシー)が地元住民の願いを聞いてこの作品を残してきた、とは投稿欄に書かれていない。ただ、「Season's Greetings」とだけ。
しかし、地元の議員の話によると、今はイギリス最大の製鉄所以外、特に何もないポート・タルボットの街に、毎日数百人の人がBanksy(バンクシー)の作品を見に訪れるそうだ。
2018年、クリスマス。ポート・タルボットに暮らす人たちは Banksy(バンクシー)から素敵なクリスマスプレゼントを受け取った。
その後、、、
ガレージの持ち主であるルイスさんは、ジョン・ブランドラーさんに日本円にして 約1400万円以上で売り渡した。バンクシーの価値あるグラフィティアート(Graffiti)を所有するには荷が重かったそうだ。
他からも高額のオファーはあったが、少なくとも2〜3年は「Season's Greetings」を今の場所に残すことを提案したジョンさんに買い取ってもらうことを決めて、今はホッとしているそうだ。