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バンクシー展 大阪に行く前に知っておきたいBanksy作品と年表!

これまで有名な展覧会に行ったことのある方にはわかると思うが、「ああっ、もうちょっとこのアーティストの作品について、事前に調べておけばよかったなぁ」という経験はないだろうか。

個人的にも美術館や展覧会は予備知識があった方が楽しいし、1度目よりも2度目の方がその作家・アーティストについて知っている分、リラックスして楽しめることはよくある。

2020年3月開始の日本初大型バンクシー展「バンクシー展 天才か反逆者か」が横浜を始めとして、2020年10月9日から大阪でも開催される。

*コロナで2021年夏に延期されてしまったが、2つ目の大型バンクシー展「バンクシーって誰?展」の開催予定もある。

この記事では、日本初大型バンクシー展を最大限に楽しむために、バンクシー展に行く前に知っていれば、バンクシー展を何倍も楽しめるBanksy(バンクシー)の代表的な作品とその作品について、

そして、これまで行われたバンクシーのエキシビション(個展)や、強烈なパフォーマンスを年表にして紹介しよう。

(10月9日から始まるバンクシー展 大阪の展示内容に合わせて順次アップデートしていく予定。)

まずは、

Banksy(バンクシー)の代表的作品

一度、バンクシーがストリートに作品を残すと、その作品はあらゆる言語のSNSや世界の大手メディアを通じて世界中に拡散され、1日にして数千万人から数億人の存在がバンクシーの新作を目にする。

作品が残された場所は観光地化し、もしその作品が壁ごと切り取られ、オークションに出品されれば、数千万円から数億円の価値が付く。

バンクシーが美術史上1番拡散力のあるアーティストであることは、今の所、間違いないだろう。

ここからは、バンクシーの代表的な作品を紹介しよう。

風船と少女(Girl with Balloon)

この作品のオリジナルタイトルは「Girl with Balloon」もしくは「Balloon Girl」、日本語では「風船と少女」と呼ばれている。おそらく、日本でも海外でも、バンクシー作品で1番有名な作品ではないだろうか。

どこか悲しげな表情の少女。

少女の手から離れ、空に飛んでいくハート型の風船。

少女が飛んでいく風船を掴もうとしているのか、それとも、風船が手から離れて行ってしまったのか、観るものによって解釈は180度変わる。

この風船と少女は元々、ロンドン・サウスバンクエリアのテムズ川ほとりの壁に描かれていた。作品の横には「There is always hope=いつでも希望はある。」と描かれている。

サインが入っていない、Unsignedのシルクスクリーン作品でも、2020年10月現在なら、市場価格は軽く2000万円を越える。

Love is in the Air=Flower Thrower

Love is in the Air(花束を投げる男)、または、Flower Throwerとも呼ばれるこちらの作品は、バンダナで顔を隠し、火炎瓶の代わりに花束を投げる暴徒の姿が描かれている。

戦争を止めるには武器ではなく、花束(思いやり)を使えということだろうか。

ネズミの作品

ネズミはバンクシー作品を代表するモチーフで、バンクシーの作品の中に頻繁に登場する。

通常、街のあちこちに潜んでいるが、人間に害獣として忌み嫌われるネズミをモチーフとして使用することで、作品を見る物に色んなメッセージを訴えかける。

バンクシー本人が出版に関わり、2005年に発売したバンクシー 唯一の公式作品集「Wall and Piece」の中で、バンクシーはネズミについてこう書いている。

“If you are dirty, insignificant and unloved then rats are the ultimate role model.”

もしあなたが、汚れていて、あまり重要じゃなくて、愛されて無いなら、ネズミは最高のロールモデルだ。

バンクシーのネズミは、ステンシルアートの父と呼ばれる、フランス人ストリートアーティスト「Blek Le Rat=ブレック・ル・ラット」のネズミを参考にしている。80年代に人気を博したブレック・ル・ラットはバンクシーと同じように、パリの街中にネズミを描いた。

実験に使われたり、世界一有名なキャラクター・ミッキーマウスに使われたり、不潔だと嫌われたり、人間の好き勝手に使われているのがネズミだ。

Love Rat(ラブラット)

Gangsta Rat(ギャングスターラット)

Radar Rat(レーダーラット)

[画像をタップして拡大]

BECAUSE I’M WORTHLESS & GET OUT WHILE YOU CAN

WELCOME TO HELL

おサルの作品

人間に1番近い動物のお猿さん。バンクシーはこのお猿を自身の作品のモチーフとして頻繁に使用する。

バンクシーを代表するお猿さんが、初めに登場した有名な作品といえば「Ten Monkeys」。

こちらの作品は、バンクシーが2002年にイギリス・ブライトンにあるクラブ「Ocean Rooms nightclub」に依頼を受けて制作したもので、サイズは横10m x 縦6mにもなる。

おサルが胸に付けているサンドイッチボードに書かれた「Laugh Now, but one day we’ll be in charge=今は笑うが良いさ、でも、いつか俺らが取って代わるときが来るから」という言葉には、意味を深く考えさせられる。

約13億円の史上最高額で落札された Monkey Parliament

Laugh Now

Monkey Queen

ニコちゃんマークの作品

ネズミやおサルに並ぶ、バンクシー作品を代表するモチーフのニコちゃんマーク(スマイリー)。警官の顔がニコちゃんマークになっている作品は初期の頃からバンクシーの作品に頻繁に登場する。

銃を抱え、重装備をしているが、天使の羽の生えた顔がニコちゃんマークの警官。銃は暴力や権力、ニコちゃんマークは無知さを表すのか、相反する要素を作品の中で同居させることで、どちらの要素も濃く浮かび上がらせる。

Smiley Copper

Flying Copper

[画面をタップして拡大表示]

Banksy(バンクシー)が2004年に、POWことPictures on Wallsからリリースした、縦のサイズが1メートルもある、巨大な作品だ。

Have a Nice Day

バンクシーを中心としたギャラリーPOWことPictures on Wallsから発売した1枚目の作品。この作品からバンクシーの本格的なアーティスト活動が始まったといっても過言ではない作品だ。

政治色の濃い作品

Napalm

アメリカの資本主義を象徴するミッキーとマクドナルドのドナルドに挟まれたナパーム弾から裸で逃げるベトナム人の少女。

「Naplam」はベトナム人写真家ニック・ウトが撮影したベトナム戦争の悲劇を捉えた写真「戦争の恐怖」をベースにした作品だ。

Bomb Hugger or Bomb Love

あどけない少女、人の命をも奪える爆弾をピンクの背景が和らげている。何も知らない純真無垢な少女が爆弾を抱きしめている姿は、作品を観るものにどう写るだろうか?

Happy Chopper

[画面をタップして拡大]

Chopperはアメリカのスラングで戦闘用のヘリコプターのこと。澄み渡るような青い背景、先頭の戦闘機は可愛らしいピンクの蝶ネクタイをしている。

戦争での暴力を表す戦闘機と、子供時代の無知さを表すピンクの蝶ネクタイを作品上で表現することで、深く考えないで、戦争を起こすことに対する批判を表しているのかも知れない。

オマージュ

オマージュを簡単に説明すると、過去の作家の作品や表現方法を引用して、(悪い言い方をすれば、パクって、自身の作品を製作する技法で、バンクシーも偉大なる過去の画家の作品をたくさんオマージュしている。

Kate Moss

アンディ・ウォーホルの代表的作品「マリリンモンロー」をオマージュしたのが、2005年に発売したこちらの「Kate Moss」。

2011年、ケイトモスがハネムーンで訪れていたホテルのバスルームに「Kate Moss」のオリジナル作品はサプライズで置いていたらしい。

Soup Can

アンディ・ウォーホルの代表的シルクスクリーン作品「Campbell’s Soup Can」をオマージュしたのがこの「Soup Can」だ。

英大手スーパー「Tesco(テスコ)」のお得用のスープ缶はイギリス人にはお馴染みの商品だ。

大量消費主義の象徴としてアンディ・ウォーホルが選んだアメリカでお馴染みのキャンベル・スープ缶に合わせて、バンクシーはイギリスのテスコ・スープ缶を選んだのだろう。

次は、バンクシーが自身のアーティスト人生の中で、どんなパフォーマンスをして、どんなエキシビション(個展)を開催したか、見ることで、バンクシーをもっと深く知れるよう活動の年表を紹介しよう。

Banksy(バンクシー)の年表

1974年

バンクシーは1974年イギリス・ブリストルの出身と言われているが、生年月日、出生地については、未だ明らかにされていない。しかし、バンクシーが過去のインタビューで語った子供の頃の思い出から考えると、ブリストルというのは正しいのだろう。

1990年

地元ブリストルのストリートでグラフィティ・タギング活動をスタート。

1995年

3D(マッシヴ・アタック)、ニック・ウォーカー、インキーらブリストルのアンダーグラウンドシーンから影響をうける。

この頃から、事前にカットした型紙の上からスプレーペイントする「ステンシル」を用いた表現に移行していく。

1999年

ブリストルからロンドンに活動拠点を移す。

2002年

バンクシー 自身初のソロ・エキシビション「Existencilism」をLAにて開催。

定かではないが、複数の人の証言によると、2002年〜2003年頃に来日しているらしい。

2003年

・イーストロンドンの通が行くお洒落エリア「ダルストン」にて、伝説のゲリラ・エキシビション「Turf War」を開催。

2004年

エリザベス女王の代わりに、故ダイアナ妃の肖像を印刷した英10ポンド紙幣の偽札「Di-Faced Tenner」を制作し、ロンドンの夏のフェスティバル、ノッティングヒル・カーニバルでばら撒く。

初めは、パフォーマンスのつもりで、偽10ポンド紙幣をばら撒いたが、実際にショップや商店などで、本物の紙幣として使ってしまう人が多発したため、大きな偽札偽造事件に発展する前に、この偽札をばら撒くのをやめたという逸話がある。

本来、紙幣の発行元である「Bank of England」と、£10の隣に書かれるはずが、「Banksy of England」と変えられている。

パフォーマンスで撒かれる予定だったこの「Di-Faced Tenner」は後に、バンクシーが自身の作品に発行する証明書COAのー部として使用されているようだ。

2005

ニューヨークのメトロポリタン美術館、ブルックリン美術館、アメリカ自然史博物館、MOMAや、ロンドンの大英博物館に侵入し、無断で作品を展示、その様子をSNSで全世界に公開。

2006

ロサンゼルスで、バンクシー にとってアメリカ初となる大規模のソロ・エキシビション「Barely Legal」を開催。

インド像の体にスプレーペイントをしたことで物議を醸し出す。個展の、来場者にはブラット・ピットやアンジェリーナ・ジョリーもいた。

2008

ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジでペットショップを模したインスタレーション「Village Pet store&Charcoal Grill」をオープン。不気味に動くチキンナゲットやホットドッグ、爪を磨くウサギなどが展示された。

2009

2009年、バンクシーの故郷とされる。イギリス西部の都市ブリストルが運営する美術館「Bristol Museum(ブリストル美術館)」で、エキシビション「Banksy vs Bristol Museum」をゲリラ的に開催。

入場するのに最大7時間待ちになる程、大人気のエキシビション(個展)になった。

2010

バンクシー初監督作品となる映画「EXIT THROUGH THE GIFT SHOP=イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」が公開。 Banksy(バンクシー)がMr.Brainwashというアートのモンスターを生み出す!

2011

イギリスのテレビ局 Channel 4にて、イタズラドキュメント番組「バンクシー の世界お騒がせ人間図鑑」を放映。

2013

バンクシーがニューヨークを占拠した1ヶ月を追ったバンクシー・ダズ・ニューヨーク。

それは10月1日から10月31日までの1ヶ月の間、ニューヨークのどこかに、毎日1作品、投下して行くというものだ。特定の場所は公開せず、新しい作品の写真や動画を公式サイトにアップするだけ。

ニューヨーカー達は血眼(ちなまこ)になり、ストリートとインターネット上の両方でバンクシーが残した作品を探し周った。

2015

2015年8月21日から9月27日までの約5週間、夢の国「ディズニーランド」を真逆にひっくり返したようなテーマパーク、Dismaland(ディズマランド)を開催した。

ダミアン・ハーストを含む、58人のアーティストを世界中から招待し、憂鬱になるディズニーランドをテーマにテーマパーク中に作品を散りばめた。

ディズマランドから生み出した人気アーティストにはジェフ・ジレット(Jeff Gillette)やパコ・ポメ(Paco Pomet)などがいる。

ディズマランドの来場者は延べ15万人、約35億円の経済効果を開催地の港町「ウェストン・スーパー・メア」にもたらした。

2016

ブリストルのブリッジファーム小学校校舎の壁に「棒で燃えるタイヤを転がす」作品を残し、子供に手紙を残した。

2017

3月3日、バンクシーはパレスチナ・ベツレヘムにある、イスラエルとパレスチナを隔てる分離壁の前に、世界一眺めの悪いホテル「The Walled Off Hotel」をオープン。

2018

英サザビーズのオークションで約1億5000万円で落札されたバンクシーの代表作「Girl with Balloon」が、落札直後に、額縁に内蔵されたシュレッダーで、ズタズタに切り裂かれる。

この事件は世界中のニュースやSNSで取り上げられ、日本でも大きな話題になる。この頃から、日本でもバンクシーの名前が本格的に浸透し始める。

2019

10月4日、チンパンジーの英議会を描いた過去最大サイズの作品「Devolved Parliament」がサザビーズ・ロンドンのオークションで13億円越えの過去最高落札額を記録!

この時まで、バンクシーのオリジナル作品がオークションで競売に掛けられると、数千万円になるのが普通だったが、この作品から、バンクシーのオリジナルキャンバス作品の落札額が普通に100万ドル(1億円)を簡単に越えるようになった。

バンクシーの公式オンラインショップが遂に期間限定でオープン。通常、数百万円するサイン入り作品がたった7万円から購入可能に!

2020

バンクシーが地中海で活動するNPO団体に難民救助船を丸々購入し、寄付。

8月、バンクシーの公式インスタグラムのフォロワーが1000万人を突破。美術史上、単独のアーティストが1000万人以上のファンに発信できることがあっただろうか。

ここから、バンクシーの美術史上のさらなる歴史づくりが始まっていく。

こんなことを書いてもらいたい、これってなんだったのという質問、こんなことを知っていれば、バンクシー展をもっと楽しめた!という意見があれば、下のコメント欄に書いて頂きたい。

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